先日高齢のわんちゃんの診察をした際に他院にて白内障と診断されて長年白内障用の点眼薬を毎日欠かさず点眼しているという飼い主様がいらっしゃいました。飼い主様にご説明させていただき現在は無治療になっています。おそらく今後点眼は必要ないと思います。それはなぜでしょうか?
実は眼が白い=白内障ではないからです。目が白い場合多くは角膜が白くなる病気(角膜ジストロフィーなど)か前眼房に炎症がある場合(前眼房フレア)、または水晶体が白くなる場合(白内障など)が主なものになります。その中で角膜や前眼房に問題がある場合は簡単に検査で診断可能です。しかし水晶体が白い場合は実は白内障だけではなく、核硬化症というものも存在します。その名の通り加齢に伴って水晶体が硬くなることにより眼が青白く見えて白内障のように感じられます。しかし核硬化症は正常な眼なので眼ははっきり見えていますし病気ではありません。また白内障はよほど進行していない限り、特に白内障の初期では見た目だけでは核硬化症と区別ができません。
今回のわんちゃんも実は白内障ではなく核硬化症でした。前述したように初期の白内障は核硬化症と見た目では区別できませんので検査が必要になります。水晶体に特別な光を当てて判定するのですがまず瞳孔散瞳剤を使用する必要があります。瞳孔散瞳剤を使用することにより水晶体を隅々まで見ることができるようになります。
今回は白内障が見つかりませんでしたので加齢によるものと判定されますので正常な眼ということになります。治療が必要ではなかったのです。
また白内障に白内障用点眼薬を使用しているわんちゃんをよく見かけますが、日本で発売されている白内障用点眼薬は残念ながら進行を遅らせるはっきりとしたデータはないと言われています。当院でも白内障のわんちゃんには白内障用点眼薬はお勧めしていません。進行する可能性のある白内障のわんちゃんには手術をお勧めするか緑内障の続発を予防する意味での抗炎症剤の点眼を処方することがあります。
また白内障を発症していた場合白内障になりやすい糖尿病などがないかの検査もお勧めしています。実際に白内障だった場合は眼だけでなく血液検査などが必要になります。
セカンドオピニオンに関してお困りの飼い主様は上板橋、常盤台(ときわ台)の動物病院である上板橋リズ犬猫病院に是非ご相談ください。