板橋区上板橋、常盤台(ときわ台)の動物病院である上板橋リズ犬猫病院の消化器科診察をご紹介していきます。消化器科診察ではいくつかの検査を組み合わせて診療を行っています。消化器科診察は軽度な下痢から寄生虫性疾患、タンパク漏出性腸症、炎症性腸疾患(IBD)、消化器型リンパ腫などその内容は多岐にわたります。夜間救急でも命に関わる症状で来院される疾患が多数あります。このページでは上板橋リズ犬猫病院での消化器診察の流れをご説明させていただきます。
消化器科診察はほとんどの場合、犬猫共に食欲不振、嘔吐、下痢のいずれかの症状を主訴に来院されます。消化器科診察では問診によりいつからなのか、きっかけはあるのか、下痢の場合小腸性なのか大腸性なのか、嘔吐の場合それが食後なのかなど様々なお話を聞かせていただきます。また動物の状態や動物種、発症時期、年齢、症状などから必要な検査を決定します。
聴診検査は腹部からの腸の運動性を確認するのに非常に重要な検査です。腸の動きが止まっているのかそれとも亢進しているのかを見極めます。また触診では腹痛がないか、大きな腫瘍がないかなどをチェックします。
便検査は寄生虫や便の消化状態、出血の有無、炎症の有無、細菌感染の有無などを確認します。また難治性の下痢では外注検査で下痢パネルという便の中の細菌やジアルジアなどの遺伝子を検査する方法もあります。
聴診、触診、便検査は安全に検査可能でありほとんどの場合動物たちに負担を与えることなくできる有用な検査になります。
聴診、触診、便検査を実施し、軽症と判定される場合は対症療法としてまずは精査ではなく治療を優先します。中~重症例ではレントゲン検査や腹部超音波検査を実施し、より詳しく診断をしていきます。
レントゲン検査は腹部に大きな腫瘤がないのか、異物を飲み込んでいないのかなどをチェックします。また異物の可能性があってもレントゲンで写らない異物や腸穿孔、腸閉塞などを疑う場合はバリウム検査を実施することもあります。
上板橋リズ犬猫病院はデジタル処理が行えるレントゲン装置がありますので従来のレントゲン現像装置よりも迅速な診断が可能となっております。
当院では腹部超音波検査が実施可能です。レントゲン検査ではわからないリアルタイムの腸の動きや異物の有無、腫瘍、腹水の有無などを診断します。
レントゲン検査と腹部超音波検査を組み合わせて実施することにより診断することができる病気が多数あります。また腹部超音波検査を実施することにより病気の過少または過大評価を防ぐことにつながり、飼い主様にも納得していだける病気のご説明や治療が可能です。
血液検査はタンパク漏出性腸症などの低蛋白血症や炎症の程度、電解質異常を調べるのに有用になります。またその他動物の栄養状態、一般状態などのチェックも可能です。
内視鏡検査はタンパク漏出性腸症やリンパ腫などを疑う症例で実施したり、異物を取り除くために実施します。難治性の消化器症状を伴う症例では試験開腹しなくても検査することが可能となります。
内科治療は主に薬や食事、サプリメントを使用して治療します。軽症例では治療をまず実施してみて改善がなけれレントゲン検査、腹部超音波検査を実施します。中~重症例では精査を実施してからの治療をお勧めしています。特に最近ではタンパク漏出性腸症や炎症性腸症(IBD)などの病気にかかってしまう動物が多く見受けられます。一般的には通常の検査や治療に反応せず3週間以上の消化器の異常が続く場合は精査をお勧めします。またタンパク漏出性腸症や炎症性腸症(IBD)では食事療法が重要です。低蛋白血症が改善しない、下痢が改善しないなどがある場合は一度ご相談ください。
その他にも外科手術が適応になることもあります。異物による腸閉塞や腹部消化管腫瘍などでは早急な治療が必要なことがほとんどです。また一部の消化管腫瘍(リンパ腫など)では手術ではなく抗がん剤による治療が必要な場合もあります。